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地域後見推進プロジェクト

共同研究
東京大学教育学研究科生涯学習論研究室+地域後見推進センター

6-5.任意後見の費用

 任意後見に関する費用としては、主に、「①任意後見契約書の作成費」と「②任意後見人および任意後見監督人の事務の費用と報酬」がかかることになります。
 以下、順に説明します。

1. 任意後見契約書の作成に必要な費用

 任意後見契約を結ぶためには、公証人に任意後見契約公正証書の作成を依頼する必要があります。

 公証人に任意後見契約の公正証書を作成してもらうために必要な費用は、以下の通りです。
 通常、任意後見契約公正証書1件当たりの費用は2~3万円程度になります。

  • 公正証書の作成手数料: (任意後見契約1件につき)11,000円
    ただし公証人が、本人の自宅や病院等へ出張して公正証書を作成する場合、手数料が5割増しになり、さらに日当(1日2万円。4時間以内なら1万円)および交通費(実費)が必要になります。
  • 公正証書代(正本2通・謄本1通): およそ10,000円程度(証書1枚あたり250円)
  • 任意後見契約の登記の嘱託手数料: 1,400円
  • 登記手数料: (1件につき)2,600円

2. 任意後見人の事務の費用と報酬

(1) 任意後見人の事務の費用

 任意後見人が事務を行うために要した費用(実費)については、任意後見契約の中で「本人の財産から支弁する」などと定め、本人の財産から支出されるようにするのが通常です。
 実際、どの程度の事務費用がかかるかは、任意後見人が行った事務の内容や仕事量などに依存します。

(2) 任意後見人の報酬

 任意後見人は後見の事務費用以外に、後見事務に対する報酬を受け取ることもできます。
 任意後見人が後見の報酬を受ける場合、任意後見契約の中に報酬に関する規定を設ける必要があります。

 親族が任意後見人になる場合は、報酬は受け取らないとする場合が多いようです。他方、親族以外の第三者(弁護士、司法書士など)が任意後見人になる場合、報酬の約定がされるのが普通です。
 その場合、任意後見契約の中に、報酬の金額や支払時期などの規定を定めることになります。実務では、仕事の量や性質に応じて、1ヵ月当たり1~3万円程度とするケースが多いようです。報酬は、本人の財産から支弁されることになります。

 いずれにせよ、任意後見人の報酬については、任意後見契約を結ぶときに、本人と任意後見受任者が話し合って金額等の条件を決めることになります。

3. 任意後見監督人の事務の費用と報酬

(1) 任意後監督見人の事務の費用

 任意後見監督人の事務を行うために必要な費用は、本人の財産の中から支払われます
 これは法律(任意後見契約法)で決まっているため、任意後見契約書に規定する必要はありません。

(2) 任意後見監督人の報酬

 任意後見監督人の事務の報酬は、法定後見における監督人と同じように、法律に基づき家庭裁判所が審判により決定します
 任意後見人の報酬は任意後見契約の規定に従いますが、任意後見監督人については任意後見契約書で約定する必要はありません。

 実務では、通常1年ごとに、任意後見監督人が家庭裁判所に対して報酬付与の審判の申立てを行います。
 報酬額は、1ヵ月当たり1~2万円程度であることが多いようです。またその報酬の費用は、本人の財産の中から支払われます。