2-4.後見監督人とは
1. 後見監督人とは
後見監督人とは、「後見人が行う事務を監督するために、家庭裁判所によって選任された人」のことを言います。
家庭裁判所は、必要と認めるときは、後見監督人を選任して、後見人につけることができます。
選任された後見監督人は、後見人が行う事務の内容をチェックし、定期的に家庭裁判所に報告します。
後見監督人になるために特に資格などは必要なく、(欠格事由に該当しない限り)基本的に誰でもなることができます。
とはいえ、実際に後見監督人に選任されるのは、ほとんどが専門職(弁護士、司法書士等)または社協です。
現在(2015年時点で)、後見等の開始件数に対して、後見監督人が選任される割合はおよそ15%ほどです。
2. 後見監督人の種類
法定後見においては、「未成年後見人」「成年後見人」「保佐人」「補助人」を監督する人を、それぞれ「未成年後見監督人」「成年後見監督人」「保佐監督人」「補助監督人」と呼びます。
(当ホームページでは、成年後見監督人、保佐監督人、補助監督人を総称して「後見監督人等」と呼びます。)
他方、任意後見においては、「任意後見人」を監督する人を「任意後見監督人」と呼びます。
一般に、「後見監督人」(または単に「監督人」とも言う)という名称は、上記すべての監督人(成年後見監督人、未成年後見監督人、保佐監督人、補助監督人、任意後見監督人)をまとめて指す総称として用いられます。
上記を表にまとめると以下のようになります。
類型 | 本人 (支援される人) |
後見人 (支援する人) |
後見監督人 (監督する人) |
|
法定後見 | 後見 | 成年被後見人 | 成年後見人 | 成年後見監督人 |
未成年被後見人 | 未成年後見人 | 未成年後見監督人 | ||
保佐 | 被保佐人 | 保佐人 | 保佐監督人 | |
補助 | 被補助人 | 補助人 | 補助監督人 | |
任意後見 | 任意後見 | 本人 | 任意後見人 | 任意後見監督人 |